Office 2011 のボリュームライセンスをインストールした Mac を DeployStudio などでクローニングしても, クローニング先の Mac では,再度 Office のアクティベーションを せずに利用可能だった.
が,Office 2016 のボリュームライセンスをインストールした Mac をクローニングする場合には,事情が変わってしまった.
クローニング先の Mac で Excel などのソフトを起動し, 新規文書を作成する際にウインドウの上部に 「サインインして Office を有効化してください」 といったメッセージが表示され, ライセンス認証を受けていない状態での起動となってしまう. そのため,ファイルの保存等ができない. (ライセンス認証を受けていないことの制限によるため)
いろいろ,検証してみると, ボリュームライセンスの Office 2016 をインストールした直後の 状態をディスクイメージにして,クローニングした場合には, ライセンス認証を受けた状態での起動できることがわかった.
また,Word, Excel などを立ち上げただけ状態のものを ディスクイメージにしてクローニングしても ライセンス認証を受けた状態での起動できた.
唯一,Office の AutoUpdate で Office をアップデート, パッチ適用などをしたものは, クローニング後, ライセンス認証を受けていない状態での起動となってしまう. (Office 2016 15.12.3 のアップデートが悪さをしている?) (なんで,こんな仕様になっている?MS)
で,クローニングの対策として,以下の方法を行うことで 今のところうまくいっている.
(1) Office 2016 ボリュームライセンスをクリーンインストール.
インストール後,Office のアプリケーションは立ち上げない.
(2) ライセンスの情報が書き込まれているだろうというファイル
/Library/Preferences/com.microsoft.office.licensingV2.plist
をデスクトップなどにバックアップ.
(3) Office の AutoUpdate で Office を最新にアップデート.
(4) バックアップしておいた com.microsoft.office.licensingV2.plist を
/Library/Preferences/com.microsoft.office.licensingV2.plist
に上書きコピー.
(5) ディスクイメージを作成
(6) DeployStudio でクローニング.
参考: https://derflounder.wordpress.com/2015/08/05/creating-an-office-2016-15-12-3-installer/
正式には Volume License Serializer for Office 2016 for Mac というのを使って アクティベーションしてやる必要があるらしい.
https://support.microsoft.com/en-us/kb/3135924
現状(15.12)では,ランダムな間隔(weeks or months)でライセンスのチェックをしているから たまたまうまいこといっているだけで, 何からかのタイミングでライセンス認証されていない状態と判断される可能性はある. また, Office 15.20 (2016年 3月)からは起動ごとにライセンスチェックが走るようになる予定なので, 正式な対応をしておく必要があるようだ.